『ヨガのポーズができたのは〇〇時代』

「ヨガ」というと、きっと多くの人の頭に「ポーズ」が浮かぶと思います。
テレビや雑誌でもヨガの特集が組まれていることはよくあり、そこには木のポーズや戦士のポーズなどの写真が載っています。
 
ヨガインストラクターもヨガスタジオも、日本だけでなく世界中に溢れていますが、その多くはヨガのポーズを教えることが中心です。
瞑想や呼吸法に特化したレッスンやワークショップもありますが、一般的なレッスンの9割は体を動かすことが多いです。
ヨガのポーズは非常にたくさんあり、そのどれもが実践すれば心や身体に効果のあるものです。
私も、自宅でヨガをやる時もスタジオでレッスンをやる時も、体を動かしていろいろなポーズをやります。
 
しかし、このヨガのポーズは、ヨガの歴史の中では最近生まれたものです。
「ヨガと言えばあのいろんなポーズ」というのが固定のイメージですが、全体の流れの中ではポーズの歴史は浅く、
その歴史を紐解いていくと、ヨガはポーズが全てではないということがよくわかります。
 
ヨガの起源ははっきりとはしていませんが、最も古い証拠はインダス川付近でヨガのポーズをとる人の姿が刻まれた石で、これが紀元前3000年頃と考えられています。
紀元前3000年…昔過ぎてイメージがわきませんが、世界史の授業で最初の頃に学ぶ時代ですね。
 
それから、紀元前200~紀元後400年頃に心を整える・精神を高める方法などが書かれたヨガの根本経典
「バガヴァッド・ギータ」「ヨガ・スートラ」が生まれました。
そして、日本でいう江戸時代(西暦1600年)頃に
「ハタヨガ・プラディピカー」という経典が誕生しましたが、この中にヨガの様々なポーズのことが書かれています。
 
つまり
、「ヨガ」ができたのは紀元前3000年頃ですが、「ヨガのポーズ」ができたのは江戸時代頃ということになります。
ヨガはポーズばかりがクローズアップされがちですが、ポーズが生まれる前に4600年くらいの歴史があったということです。
 
ヨガをやっていると、多くの人はポーズを完成させることに一生懸命になってしまいますが、大切なのはそれだけではないのです。
もちろん、ポーズには様々な効果があり、体を動かすだけでもとても良いです。
しかし、そこにばかりフォーカスしていると、「身体が硬いからヨガ苦手です」「開脚ができない私なんて…」「やりすぎて怪我しました」ということも起きやすいです。
ヨガによって自分を責めたり、人と比べたり、心や身体にダメージを負ったりしていたら、本来のヨガの目指す道から外れてしまいます。本末転倒です。

ヨガは心身を整えて、自由に楽しく生きるためのものです。
「ポーズ」をやることからスタートしても良いのですが、ヨガがどのように発展してきたのかを知ると、ポーズの出来不出来や身体の柔軟性を競うものではないことがわかります。

 

せっかくヨガに出会ったのだから、ぜひポーズをやるだけに留まらず、その歴史や本来の目的にも目を向けてほしいと思います。

(May 19, 2018)

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